ABOUT US当講座について

安全・確実、そしてその先へ。Guarding Hearts, Advancing Care.

私たちは「患者さん第一」を揺るがぬ軸として、安全で確実な手術の徹底、若手の計画的育成、そして研究・学会発表の活性化に取り組んできました。地域の砦として重症・急性期への24時間対応を続ける一方、標準治療の質を磨き、MICS（小切開・低侵襲手術）を含む先進医療にも挑戦し、患者さんの早期回復と生活の質の向上を目指しています。
当科の強みは、臨床・教育・研究の三位一体の体制です。
臨床では、循環器内科や集中治療部と連携し、術前評価から手術、集中治療、回復期フォローまでを切れ目なく支援します。複雑病変や多疾患併存例に対しても、ハートチームで最適解を追求し、合併症の低減と安全性の最大化を図っています。MICSや血管内治療を組み合わせた低侵襲戦略の選択肢を拡げ、患者さん一人ひとりに最適化した医療を提供します。
教育では、”手術室で学び、学会で語り、地域で貢献する”を目標に、段階的な技術習得カリキュラム、ケースレビュー、ウェットラボによる模擬手術、英語発表・論文化支援までを体系化しました。若手が自ら考え、責任を持って行動できるよう、医局員一丸となり専門医育成にとりくんでいます。
研究では、日常臨床から生まれる疑問を原点に、臨床研究を推進しています。周術期管理、低侵襲手術、グラフト戦略、画像診断・計測、デバイス・エネルギー機器の活用など、現場に根差したテーマを中心に、国内外の学会発表・論文化を通じて成果を発信し、医療現場へ還元してきました。今後も質とインパクトにこだわり、オープンサイエンスの姿勢でデータと知見を共有していきます。
社会の期待は高まり、医療の変化は加速しています。だからこそ、私たちは「安全・確実、そしてその先へ」の言葉どおり、標準の精度を上げ、先進の選択肢を実装し、学び続ける組織でありたいと考えます。患者さん・ご家族、地域の医療機関、教育・研究に携わる皆さまとともに、熊本から世界へ、循環器医療の次のスタンダードをつくっていきます。 今後とも、温かいご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

熊本大学 心臓血管外科｜教授福井 寿啓Toshihiro Fukui